パラエストラとは

 1997年12月1日、中井祐樹は自らの理想を追求するために、修斗とブラジリアン柔術の道場を開設されました。名付けて【パラエストラ-PARAESTRA】。開設以前からの協力者である番頭・若林太郎によって命名されたその名称は、古代ギリシャ時代にパンクラチオンやレスリングの選手を育てていた格闘技学校に由来します。資料によれば、当時のパラエストラは以下のようなものであったようです。

 『前六世紀からローマ帝国の末期まで、普通、どの市にも最低一つはパラエストラがあった。個人の所有であることが多く、利用するには会員になる必要があった。練習の場所であるばかりでなく、一種の社交場でもあった。(中略)古代ギリシャ人はレスリングやボクシングを楽しみ、そのあとにゴシップに花を咲かせたり、知的な会話を楽しんだのであろう。』
 『古代オリンピックThe Ancient Olympic Games』より抜粋ジュディス・スワドリング著 穂積八洲雄訳 NHK出版刊

 パラエストラのキャッチフレーズは【マーシャル・アーツ・コミュニケーション】。「格闘技は、言葉や人種、年齢の壁を越えることができるコミュニケーション手段である」というのが、その基本姿勢になります。

 ブラジリアン柔術の公式アカデミーおよび日本修斗協会オフィシャルジムとしての活動が中心ですが、レスリングや柔道、サンボ、サブミッション・レスリング、キックなど、様々な格闘技にチャレンジし続けています。競技としての「何でもあり」だけでなく、興味のあることにはなんでも挑戦する「何でもあり」の精神こそ、パラエストラの理念です。
 パラエストラは会員との関係も、「何でもあり」だと考えています。プロ志望、体験希望、単純に汗を流したい人、ダイエット希望、見学だけしたい人、選手を応援したい人など、格闘技を楽しみたい人すべての人の拠り所でありたいのです。そうモ格闘技を楽しむことこそパラエストラのテーマです。
設立当初よりスタートした支部ネットワーク構想により、現在では国内外に多くの支部があります。
 これらの支部を基点に、アマチュア修斗と柔術のワンマッチやトーナメント大会とテクニック・セミナーを全国各地で開催することも、活動の大きな柱です。「どこでも、誰でも、同じルール、同じ基準の下に競い合い、学べる」ことをテーマに、修斗と柔術の普及に尽力しています。格闘技は、自ら経験するほうが見るだけの何倍も楽しいものです。チャンスは私達が作ります。さあ、私たちとともに格闘技を楽しみましょう!!


■修斗 shooto
 1984年、初代タイガーマスク・佐山聡により創設された総合格闘技。打撃技・投げ技・寝技のすべてが許され、掴めるグローブの開発やルールの改正により、完成された競技として世界に広まっています。
 寝技での打撃が許されるプロルールや、ヘッドギアなどのプロテクターの着用と寝技でのポイント制(寝技の打撃は禁止)を採用したアマチュアルールなどがあります。
 当初は「シューティング」という名称でしたが、海外に普及し始めた頃より「修斗(shooto)」と呼ぶ方が一般的になっています。

     

■ブラジリアン柔術
 日本の柔道をベースに独自のルールと技術を進化させた寝技主体の格闘技。グレイシー柔術や、プライド前チャンピオンのノゲイラが有名だが、総合格闘技のための寝技だけでなく、道衣を使った技の多彩さも大きな特徴。
 また、打撃技が一切禁止されており、投げ技もほとんど用いられる事が無いため、体力に自信のない方や、女性も気軽に始められます。
 試合では体重、帯の色(柔道や空手の段にあたるレベル)だけでなく、年齢によってもカテゴリー分けされており、毎週のように全国各地で行われている大会や秋の全国大会では幅広く多数の参加者を集めています。